先日、高1塾の授業で正弦定理と余弦定理を扱いました。
学校で習ったばかりのこともあり、公式が定着していないようです。
高1生の解いている途中経過を見ていると、余弦定理のcosAが入るべき所にsinAが入ってしまっている人もいます。
日本語ではsinのことを正弦、cosを余弦といいます(tanは正接)。
そういう目で見れば、余弦定理はcosが出てくる定理で、sinは出てくることはないのですが・・・
また、三角形において、∠Aと∠Cが既に分かっていて残りの∠Bはいくらですかという設問がありました。
高1生の答案を見ていると、そこからさらに正弦定理か余弦定理を使って解こうとして苦戦しています。
三角形の3つの角をすべて足せば180°ですから(A+B+C=180°)、AとCが分かればBが出てくることになります。
図をかきながら問題を解いていると気づくのですが、公式の習いたてのうちは新しい公式のことで頭がいっぱいで、そこまでできる人は2割もいません。
2次関数を扱っていた頃は、いろんな問題も十分にこなせていた彼らなのですが、三角比に入ったあたりから、つまずくことが多くなってきたようです。
もっとも、これは毎年のことで、正弦定理や余弦定理の典型的な問題をある程度解いてもらうと、その後はしっかりと理解できていきます。
冒頭の高1塾生も、授業の最後には、しっかりと理解して授業を終えることができました。
数学は、実際に自分の手を動かして問題を解く作業が大切です。
時には公式を間違えたり、どうしてこんな基本的な所でつまずいたんだろう、ということを繰り返しながら、文字通り、体で覚えていく泥臭い地道な作業が必要です。
典型的な問題・覚えるべき問題を何度も繰り返して解いて、解き方をしっかりと身につける。
この1つ1つの積む重ねが大切なんです。
数学は発想が大切だという人がいます。でも、実は数学も「暗記科目」です。
典型的な問題があり、その解き方の「型」を覚えていく科目なんです。
解き方をどれだけ知っているか、解き方の「引き出し」をどれだけ正確に持っているかが、ポイントです。
5月の一般曹候補生の試験まであと100日程になりました。
今年はあなたの年です。
夢の実現に向けて、はじめの一歩を踏み出しましょう!