昨年、四国在住の高3生(Y君)のお母様から相談を受けました。一般曹候補生を目指しているものの、中学校から部活づけで、高校では全くといっていいほど勉強をやっていなかったそうです。
高校も部活の推薦で入学をしたので、受験勉強を経験したこともなかったとのこと。
YSTが近くにあれば通わせたいのですが、四国からではそれも叶わず、どうすればいいでしょうか、ということでした。
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7月になり、高3生からの問い合わせが、一気に増えてきました。
例年の流れを見ていると、7月に入った途端、高3生は学科試験対策に時間を割き始めます。
9月の一般曹候補生の試験まで2ヶ月。
ここからは、好むと好まざるとに関わらず、短期決戦となります。
そのため、対策には効率の良さが求められます。
具体的には
・敵を知ること
・効率のよいテキストを用意すること
の2点が大切になります。
「敵を知る」というのは、過去の出題傾向を知るということです。
理想を言えば、1年分でいいので、実際に自分で過去問に目を通してみることをオススメします。
問題だけであれば防衛省のHPにも掲載されています。
https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/kakomon/r1soukou.pdf
ただ、実質的にはこれから勉強を始めるわけですので、問題自体は、解けても解けなくてもかまいません。
過去問に目を通す一番の目的は、どのような問題が出ているのかを(おおざっぱでもいいので)「肌で感じ取る」ことにあるからです。
時間に余裕のない場合には、過去問に目を通す作業は、とりあえず、スルーしてもOKです。
これまでの出題傾向にあったテキストさえ用意できれば、過去問に目を通すのは9月に入ってからでも十分です。
そのためにも、2つ目の「効率のよいテキストを用意すること」は、とても大切になってきます。
冒頭のY君のお話に戻りましょう。私は次のような提案をしました。
「基本的なところから勉強が必要なようですので、お近くの個別指導塾に通わせて、基本的なことから勉強できるといいと思います。ただ、自衛隊に特化して指導をしている塾は、まず、ありませんので、『7日間完成!一般曹候補生』のテキストを持ち込みで指導して頂ける塾を探して下さい。」
ひと月ほど経った頃、お母様から再度お電話がありました。
私は、順調にいっているとばかり思っていたのですが、そうではないようでした。
塾では淡白に講義が進むだけで、深掘りすることもなく、知識の定着を確認することもなく、淡々と進んでいるということでした。
そして「DVD教材はどうなんでしょうか」とお母様が聞いてきました。
本来、1対1の個別指導塾に通っている訳ですので、細かいことはそこにお願いするのが筋なのでしょうが、その塾も自衛隊を受験するお子さんを指導すること自体はじめてなようで、何をどうすればいいのか、勝手が分かっていないようでした。
実は、最初のお電話の時から、お母様は「DVD教材」について興味をお持ちでした。
お母様はDVD教材を取り寄せることにしました。
そこからY君の快進撃が始まります。
分からないところがあっても、DVDだと何度でも見直すことができて、勉強がどんどんはかどっていったそうです。
その結果、壊滅状態だった数学が、1ヶ月半後には8割は解けるようになり、何よりも数学が楽しくなってきたということでした。
そして11月。
Y君は、念願の一般曹候補生(海上)の最終合格を勝ちとることができたそうです。
どうしても嬉しい気持ちを伝えたくて、Y君みずからが、お電話にて報告をしてくれました。
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高3生は勿論、これから勉強を始める人は「短期決戦」となります。
30階まで昇るのに「階段で行く」もよし、「エレベーターで行く」もよし。
どちらを選ぶかはあなた次第です。
ただし、2ヶ月後には結果が出ていないといけません。
「効率の良さ」を常に頭の中に入れて、行動するようにしていきましょう!
(※教材については個人の感想です)