(01)次のデータの四分位数と四分位変位を求めなさい。
1, 2, 4, 6, 9, 11, 13, 15, 17, 19, 20
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(解答・解説は本文中にあります)
昨年の一般曹候補生の試験から、「データの分析」と「集合と命題」からも出題されるようになりました。
今回は「データの分析」について取り上げていきます。
この分野は難しいことはありません。
新しい用語が多いので、習い初めの頃は、モヤモヤ感があるかもしれませんが、二度、三度と学習を重ねていくと、実は簡単な単元であることが分かります。
その中から今回は、四分位数と四分位変位について取り上げてみます。
(あさって〆切:自衛官模擬テスト http://mezaji.com/testdetail/ )
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(01)次のデータの四分位数と四分位変位を求めなさい。
1, 2, 4, 6, 9, 11, 13, 15, 17, 19, 20
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[解]
四分位数と言う場合、通常は次の3つを指します。
第1四分位数(Q1)、第2四分位数(Q2)、第3四分位(Q3)です。
以下、求め方を確認していきます。
最初に求めるのは、「第2四分位数(Q2)」です。これは別名、「中央値」ともいいます。
(最初に求めるのは第1四分位数ではありません!)
与えられたデータを見ると、小さい方から順に1,2,4,‥‥と全部で11個の数値が並んでいます。
小さい方から並べて、ちょうど真ん中にあたる6番目の数11が中央値、つまり第2四分位数です。
あらためてデータを、以下のように見直してみましょう。
【1,2,4,6,9】11,【13,15,17,19,20】
真ん中の11を境に小さいグループ【1,2,4,6,9】と大きいグループ【13,15,17,19,20】に分けます。
小さいグループ内の中央値(真ん中の数)は4です。
これが第1四分位数。
同様に大きいグループ内の中央値(真ん中の数)は17。
これが第3四分位数。
今までのことをまとめると
Q1=4, Q2=11, Q3=17
となります。
続いて四分位変位ですが、これは
(Q3-Q1)÷2
と定義されます。
従って、四分位変位=(17-4)÷2=13÷2=6.5
となります。
データの数が偶数の場合と奇数の場合で処理の仕方が違ってきますので、もう1つ問題を見ていきましょう。
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(02)次のデータの四分位数四分位と変位を求めよ。
10, 3, 11, 15, 8, 5, 14, 7
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まずは、これらの数値(データ)を小さい順に並べます。
すると
3, 5, 7, 8, 10, 11, 14, 15
となります。
このとき、小さい方から数えて真ん中の数が中央値になるのですが、この問題ではデータ
の数がが8個ですので、ピッタリ「真ん中の数」というものが存在しません。
この場合には、まずは以下のように小さい数のグループと大きい数のグループにわけます。
【3, 5, 7, 8】,【10, 11, 14, 15】
中央値は8と10の真ん中の値、つまり(8+10)÷2=18÷2=9となります。
これより、第2四分位数Q2=9
第1四分位数も、問題(01)のときと同様に考えます。
具体的には小さい数のグループ【3, 5, 7, 8】の中央値(真ん中の数)なので
Q1=(5+7)÷2=6
第3四分位数は【10, 11, 14, 15】の中央値(真ん中の数)だから
Q3=(11()+14)÷2=25÷2=12.5
となります。
このとき
四分位変位=(Q3-Q1)÷2=(12.5-6)÷2=6.5÷2=3.25になります。
以上より
Q1=6, Q2=9, Q3=12.5
四分位変位=3.25
となります。
幸いにも、9月の学科試験まではまだ2ヶ月弱あります。
昨年から出題されるようになった「データの分析」や「集合と命題」など、やることが増えていますが、今からコツコツと対策を立てていけば、十分に勝機はあります。
自分を信じ、夢の実現に向けて頑張っていきましょう!