一般曹候補生は「高校卒業程度の就職試験」ですが、入隊時に27歳未満であれば誰でも志願することができます。
高校生や大学生、専門学校生などの「学生さん」は勿論のこと、社会人の方が転職先として志願する場合も少なくありません。
新年度になり半月近く経ちましたが、密かに自衛官への転職を考えている人もいるのではないでしょうか?
さて・・・
心理カウンセラーの仕事をしている、Aさんという、女性志願者がいました。
立場的には「公務員」でもあり安定していたのですが、6年前の東日本大震災が彼女に変化をもたらしました。
詳細は省きますが、Aさんは、震災に派遣されていた隊員さんの心のケアをしたいと、強く思うようになりました。
それで自衛隊を受験をしたのですが、残念ながら採用通知を頂くことはできませんでした。
でもAさんはあきらめません。
翌年も受験することを決意します。
Aさんは新年度になるのと同時に、当時の仕事も続けながら、自衛官を目指すために本格的に勉強することを誓いました。
当然、フルタイム勤務ですので、自宅に帰れば疲れてもいますし、休みたい気持ちもあります。
でも、少ない時間でも、コツコツと勉強することを惜しみませんでした。
一方、中学校の先生をしているBさんという女性志願者がいました。
体育の先生をしていたのですが、同時にどうしても自衛官への夢を捨てられませんでした。
Bさんも公務員ですので立場的には安定しているのですが、自分の中では、どうしても自衛官になって、自分を磨きたいという気持ちが心の奥底に潜んでいます。
Bさんは、幸いなことに当YSTの近くに住んでいました。
4月に入ると、自分では効率良く勉強できないからということで、YSTに通うことになりました。
(職場が中学校から小学校に変わったことも幸いしました。)
4月から7月初めまで週2回、個別指導の授業を受けて、その年の一般曹候補生に挑みました。
そして、プロ野球を目指して、大学まで本格的に野球に取り組んでいた男性志願者のCさんがいました。
大学卒業後は、野球を本格的にできる会社に入って野球を続けていたのですが、年齢的にやむなくプロを断念することにしました。
でも野球は続けたい。
そこで知人から自衛隊のことを聞かされます。
勿論、第1任務は自衛官としての職務なのですが、野球も続けることができるということが、Cさんの心の中では何よりも魅力的なものとなって育っていきました。
Cさんの受験した年は、今年と同じく5月と9月、年2回受験できるご時世でした。
5月の試験を受けたものの、残念ながら1次試験の段階で不合格。
年齢的にも最初で最後の受験。
そこで、あれこれ試験の情報を調べていくうちに、YSTにたどり着きます。
当時は、リーマンショックの影響をモロに受けていた時でしたので、就職試験では公務員志向が強く、今よりも倍率も合格点も明らかに高かったご時世です。
そこでCさんは、YSTの門をくぐることに決めました。
最初の授業が7月下旬。
夏期講習も駆使して頂き、何とか本番までに授業を終え、9月の試験を迎えます。
3人に共通しているのは、現状に満足せず、自分の「やり甲斐」を求めて自衛官を志願したということです。
そしてもう1つ、彼らに共通することがあります。
それは、3人とも
自衛官になりたいというだけではなれない
という現実を認識していていたということです。
自衛官採用試験は就職試験ですが、1次試験では国・数・英の学科が課せられます。
これは目安のための試験ではなく、純粋に点数で合否を決める試験ですので、1点でも足りなければ不合格になります。
AさんとCさんは既に一回試験を受けていますので、その大変さを肌身にしみて感じています。
Bさんも、毎日フルタイムの仕事をこなしていかなければいけない状況下で、対策を練らないといけませんでした。
そこで3人は、「効率良く勉強するためにどうすればいいのか」ということを追求していきました。
結果、3人とも見事第1志望に最終合格をして、自衛隊の門をくぐることになります。
新年度を迎え、気分を一新して今後のいろんなことを考えている人も多いと思います。
その中には、自衛官への転職を考えている人もいることでしょう。
AさんとBさんは4月から本格的に勉強を始めました。
Cさんは、5月の試験の結果を受け、尻に火がつく状況で当YSTにやってきました。
いすれにしても、真剣に自衛官への転職を考えている場合には、早めに対策を取ることをオススメします。
そして、是非、この3人と同じように、最終合格を勝ち取って下さい。