今日は一般曹候補生の英語についてお伝えしましょう。
ご承知のとおり、英語の出題範囲は「英語Ⅰ」。
この「英語Ⅰ」ってどんなことを扱うか知ってますか?
簡単に言えば、高校1年生で学習する英語の内容だと思って頂ければ大丈夫です。
一般曹候補生の英語の問題は半分以上が文法からの出題になるのですが、ここからが今日の本題になります。
お手元に過去問がある人は、ざっと3年分を見てみましょう。
確かに15問中8問ほどが文法からの出題になっているのですが、出題されている文法の内容を確認すると、実は
8割以上が中学校の英文法
となっています。
これはとても大切な事実ですので、もう一度繰り返します。
一般曹候補生の英語は8割以上が中学校の文法から出題されます。
何となく「ああ、出題範囲が英語Ⅰなのか。で、文法から半分以上が出題されているんだな」とだけ思っていると、思わぬ落とし穴に落ちてしまうかもしれません。
つまり、試験勉強をしようとして、高1用(あるいは大学入試の初級用)の英文法の問題集を買ってきてしまうことにもなりかねないんです。
勿論、高1程度の文法も出題されるのですが、割合からすると2割弱です。
そもそも英文法は積み重ねが大切な科目ですので、中学校の英文法がしっかり身についていないと、英語Ⅰだけの文法をやっても、なかなか身につくものではありません。
さて・・・
当YSTでは、高校塾(大学入試用)も行っております。
ちょっと脇道にそれますが、あとでつながってくる話ですので、ちょっとだけおつきあい下さい。
今日、高校2年生の授業がありました。
ちょうど今、(高校の)教科書で過去完了形やItの特別用法などやっているようでした。
ご承知のとおり、過去完了形は「had+過去分詞」という形で、「時制がずれ」を表現したり、「現在完了形の状態をそのまま過去にスライド」した状況を指し示す際に使われます。
そのため、過去完了形を理解するためには、実は「現在完了形」もしっかりと理解できている必要があるわけです。
因みにこの生徒は、中3時には高校受験のために当YST塾に通ってきていた生徒です。
当時はしっかりと現在完了形を理解できていました。
今日、現在完了形のことを色々と尋ねてみると、結構忘れている項目があります。
というか、半分以上忘れていました。
まあ、高校受験が終わってしまえば、こういった文法事項はそんなに意識して取り組まなくなりますので、半分以上忘れてしまうのは、ある意味、フツーです。
気にする必要はありません。
(忘れた分だけ勉強し直せばいいんです)
さて・・・
一般曹候補生の英語は「英語Ⅰ」が出題範囲なのに、実は中学校の文法から8割以上が出題されるとお伝えしました。
現在、高3生の皆さんは確かに高校で英語を勉強していて、英語に関しては文字通り「現役」そのものなのですが、実は、多くの方が中学校で勉強した文法は既に記憶のかなたになってしまっているのかもしれません。
例えば、比較を思い出してみましょう。
He is as tall as I.
(彼は私と同じくらい背が高い)
ですが、
He is not as tall as I.
(彼は私ほど背が高くはない)
となります。
2つ目の文は決して、「彼は私と同様に背が高くはない」と訳してはいけませんよ。
因みに2つ目の英文は
He is shorter than I.
(彼は私より背が低い)
と比較級で書き換えることができました。
続いて最上級の問題。以下の空欄に入る適語を考えてみましょう。
He runs the fastest ( ア ) the five.
(彼は5人の中で一番速く走る)
He runs the fastest ( イ ) his class.
(彼はクラスで一番速く走る)
答えは
(ア)=of, (イ)=in
となります。
同じ最上級なのに、ofの場合とinの場合があるんですね。
この場合は、
最上級+of+「複数的なもの」
最上級+in+「所属団体名」
と覚えてくといいです。
これらの中学校で学習した文法事項は、高校の参考書にはまず載っていないと思っていいでしょう。
でも、一般曹候補生の英語は、こういう中学校の文法から本当によく出題されるんです。
つまり、日頃から守備範囲を広くして勉強をしていく必要があるんです。
9月の試験まであと4ヶ月。
一般曹候補生が第1志望の方は、そろそろ本腰を入れて勉強を始める時期と言っていいでしょう。