新年度が始まり、半月が過ぎました。
これから、一般曹候補生を目指して勉強を始めようと、気分を一新している方も少なくないと思います。
長年、自衛官採用試験の指導を行っていることで分かることが色々とあります。
今回は、そのような発見の中から、国語・数学・英語の出題傾向と勉強全般に関してお伝えしましょう。
過去問をお持ちの方はお分かりだと思いますが、一般曹候補生の1次試験では、国語15問・数学15問・英語15問の合計45問が出題されます。
国語は漢字・語句からの出題がが圧倒的に多く、半数以上がここから出題されます。
それだけに、日頃の生活において、活字にどれだけいそしんでいるかが問われることになります。
なかなか「これ」といった問題集・参考書はないのですが、唯一あげるとすれば、『国語便覧』がとても役に立ちます。是非、1冊お手元において、勉強をしたいところです。
『国語便覧』には、「紛らわしい漢字」「四字熟語」「慣用句・ことわざ」「故事成語」などが一通り掲載されています。
下手な問題集をやるよりは、『国語便覧』を繰り返し集中して勉強した方が効率がいいです。
さて、毎年、古文が1問出題されます。
よく、「古文の勉強はどのようにすれいいですか」と質問を受けるのですが、基本的には勉強をしなくていいと私は思っております。
一般曹候補生の古文の問題は、文法的なことを問われることはなく、内容に関して問われる問題が出されます。
45問中、たったの1問。
古文をそこそこ極めようとすると、英語を極める際の労力の4割程度は必要です。
でも、それだけ必死に頑張っても、たったの1問しか出題されません。
だったら、その分、より確実に点数が取れるものに時間を回した方がいいと私は思います。
そういう意味では、国語の文法は、是非コツコツやっておきたい分野です。
毎年、出題数は2問ですが、やれば確実に2点を確保できます。
本屋さんに行き、高校入試用の薄い問題集で構いませんので、1冊用意し、繰り返し勉強すれば、文法で確実に2点取ることができます。
続いて数学。
試験範囲は「数学Ⅰ」。高1で学習する数学です。
対策としては、教科書の例題・練習問題が一通り解けるようになれば、十分です。
繰り返し解き、自分のものにしましょう。
数学は、コツコツ勉強して基本事項が身につけば、即点数がアップしていきます。
最初のうちは、模擬テストで(15問中)4点位しか取れなかった人が、8月の模試で12~13点取れるようになる人も少なくありません。
数学はコツコツ勉強することで、即、確実に点数がアップしていきますので、是非、自分を信じて勉強していきましょう!
最後に英語についてお話しします。
試験範囲は「英語Ⅰ」。
「英語Ⅰ」というのは、高1で勉強する内容なのですが、実は、過去問を見る限り、中学校で学習した内容もたくさん出題されています。
英語は半数以上が文法からの出題となっています。
そのため、中学校で英語が苦手だった人は、中学校の内容(文法)からじっくりと復習する必要があります。
高校入試用の文法の問題集・参考書を1冊用意して勉強するといいです。
一通り、中学校の文法事項が身についたら、続いて「英語Ⅰ」の勉強に入るようにします。
こちらも書店に出向き、「英語Ⅰ」または高校初級用の文法の問題集・参考書を購入して、コツコツ勉強するようにしましょう。
数学は、勉強して基本事項が身につくと、即、点数アップにつながる、お伝えしました。
では、英語はどうでしょう。
英語は、多くの場合、なかなか、即、点数アップには結びつきません。
これが現実です。
試験範囲は、実質的に中1~高1までになりますので、学習すべき内容も実に多岐に渡ります。
また、出題形式が、英訳・和訳・並べ替え・文法内容の正誤など、こちらも多岐に渡りますので、即点数アップには結びつかないというのが実情です。
それでも、中1~高1までの文法を中心に、コツコツ勉強をすることこそが、唯一の英語の対策方法になります。
それでは、夢の実現に向けて頑張っていきましょう!