ある幹部自衛官の悩み

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先日、ある幹部自衛官の方とお話する機会がありました。

自衛官の採用状況について、いろいろと聞いてみました。

詳細は省きますが、結論を述べると

「なりたい若者はいるけれども、学力が足りなくて採用に至らないケースが少なくない」

ということでした。

なりたいのに自衛官になれない。

もったいない、というか残念なことです。

このようなことを書くと失礼なのですが、私が10代の頃は、

「自衛隊は名前さえ書けばあとは何とか入隊できる」

ということが言われていました。

現在、20歳前後のお子さんをお持ちの親御さん世代も、恐らく、同じような印象を抱いているかもしれません。

そのような印象を今も抱いているなら、少なくとも親御さんは意識を変えないといけません。

平成26年の採用試験では、一般曹候補生の男子で6.4倍。女子に至っては約20倍の倍率となっています。

自衛官候補生は多少倍率が下がりますが、それでも男子で3.7倍。女子は4.8倍。

「高校は3年間部活を一所懸命やっていた(勉強はあまりやらなかった)」という風に、同じような立場の人たちが受ける試験になりますので、その中で6倍・20倍の難関を突破していくには、事前に適切な対策を立てていく必要があります。

でも、現実はどうでしょう。

毎年、志願者の人たちと接していると、おおよそ次のようなことが言えます。

本番が9月17日前後。

勉強を意識し始めるのが、高校総体が終わり、高校の中間テストも終わった6月末から。

そして、早い人で7月中旬にようやく勉強を始めることになります。

本番の2ヶ月前です。

たったの2ヶ月前です。

高校入試を思い出してみましょう。

宮城県は毎年3月5日前後に公立高校の入試があります。

その2ヶ月前というと、1月上旬です。

つまり、3月上旬にある高校入試の勉強を始めるのに、年が明けてから勉強をするようなものです。

他の就職試験も併願している人は、別にいいのですが、自衛官を第1志望にして、かつそれ以外は受験しないという人は、勉強を始めるタイミングについてもう一度考える必要があると思います。

冒頭の幹部自衛官の方とのお話に戻ることにしまよう。

「なりたい若者はいるけれども、学力が足りなくて採用に至らないケースが少なくない」

昔のイメージのまま自衛官採用試験を考えていると、足元をすくわれることにもなりかねません。

でも・・・

ものは考えようです。

自衛官を第1志望に考えている人のほとんどが、7月になってようやく勉強を始めます。

ならば、今、この瞬間から勉強を始めれば、2ヶ月近くアドバンテージを得ることができます。

男子で6倍、女子に至っては20倍という関門を突破する最善の方法は、とにかく、

「思い立ったその日にスタートを切る」

ことです。

採用試験の対策で大変なのは、9月下旬までのほんの5ヶ月です。

一歩ずつ、自分の夢の実現に向けて頑張っていきましょう!

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