任期制自衛官として入隊する方へ

まずは、念願の自衛官への道が開けて何よりです。
おめでとうございます。

さて、自衛官を目指す方の理由はさまざまです。

多くの方が、定年までの勤務を実質的に保証してくれる、一般曹候補生を志望する一方で、任期制自衛官を第1志望にしている人もいます。

数年後の退職(&退職金)を前提に、ご自分のライフプランを立てている方もいます。

以前、シドニーに旅行した際、私は現地で任期制あがりの方(当時30歳)と偶然お会いしたこともあります。

彼は、それまで在籍していた航空自衛隊を辞め、シドニーで第2の人生を歩み始めていました。

でも、そういう方は少数派でしょう。

実際には、一般曹候補生が第1志望だったにも関わらず、任期制の採用通知だけが手元に届き、やむなく自衛官候補生として入隊する方も少なくありません。

今回は、そのような方に対してアドバイスをしたいと思います。

任期制自衛官とは、文字通り2・3年を1任期とし、自衛官として勤務する人を言います。

任期が終わるとどうなるのかというと、多くの方は再度自衛官として、同じ部隊に所属することになります。

そして、ほとんどの方が再再度、「契約を更新」していきます。

でも、任期制自衛官という肩書きでは、どんなに頑張っても10年位までしか在籍できません。

人によっては、年齢ギリギリまで自衛官でいるよりも、民間に再就職していく人もいます。

自衛隊には「援護」という部署があり、このような人たちの再就職を専門に扱っています。

「募集」が「入口」だとすると、「再就職」は「出口」。

そのどちらも、地方協力本部の業務になっています。

以前私は、任期制自衛官の再就職の現場を見たことがあります。

とあるホテルでのことでした。

そのフロアでは、1人の女性講師が、数百名の任期制自衛官を前にレクチャーをしていました。

女性は、いわゆる面接アドバイザーです。

就活の際には、こういうことをアピールしましょう、こういうことは禁句ですよ、と手取り足取り説明しています。

1人ずつ質問を投げかけ、その答えに対して、ここの部分はこうしましょう、とアドバイスをしています。

さすがは、地方協力本部主催の「再就職会」だけあって、やることには気合いが入っています。

でも・・・

この光景を後ろから眺めていた私には、何か違和感がありました。

レクチャーを受けている肝心の自衛官に気迫が感じられないのです。

でもまあ、何百名の前でマイクを向けられ、気恥ずかしい部分もあるのかな、そんな感想を抱きつつ、私はその場にたたずんでいました。

その後、休憩をはさんで、別のフロアで各企業との面接会(本番)が始まりました。

ざっと見回しただけでも、30ほどのブースがあります。

人気のある職種のブースには行列ができているとこともあります。

初めて見る光景に息を飲みつつ目を見張っていると、私のところに、知り合いの自衛官幹部の方がやってきました。

「本当はね、みんな、民間に再就職なんかしたくないんですよ。できることなら、定年まで自衛官でいたい。でも、制度は制度。みんな、やむなく、ここに来ているんです。」

その言葉を耳にして、私は気が付きました。

面接のレクチャーを聞いている彼らの後ろ姿。

だから、彼らには、積極性がなかったのか。

やるせない思いを胸に、私はホテルを後にしました。

自衛官候補生で入隊する方が定年まで在籍できるようにする手段は2つあります。

1つ目は、部内の昇任試験を受け、その試験にパスすること。

そして2つ目が一般曹候補生の採用試験に合格すること。

多くの方の話をまとめると、1つ目の手段である部内昇任試験は、現在かなりの難関になっているようです。

合格率が10%を切るところも珍しくありません。

本来なら、自衛官として勤務し続けたいのに、部隊に残ることのできる隊員は、せいぜい1割。

1つ目のハードルは想像を絶するほどに高いようです。

となると、残された道は2つ目の一般曹候補生となります。

既に自衛官(任期制)である場合、1次試験に合格すれば、あとは道が開けてきます。

部内の昇任試験の場合、前にも述べたように競争率は10倍。

それに対して一般曹候補生の1次試験の倍率は、男子で3倍弱、女子でも5倍弱。

どうしても、生涯を自衛官として過ごしていきたいのであれば、まずは、一般曹候補生の試験に集中した方が、私はベターだと思います。

勘違いされると困るのですが、私は、自衛官候補生として入隊するな、と言っているのではありません(勿論、それも1つの選択肢ですが)。

自衛官候補生として入隊し、そして来年の一般曹候補生に照準を絞ってみてもいいのでは、と私は思うんです。

ただ、その場合、注意すべきことがあります。

それは、自衛官候補生として入隊した場合、いつ頃からその対策をすればいいのか、ということです。

ほとんどの場合、来春3月末に入隊の辞令が下ります。

入隊すると3ヶ月は前期教育。

朝から晩まで、月曜日から日曜日まで、みっちりしごかれます。

しごかれないまでも、目の前には、覚えるべきことが、山のように積み上がっています。

とてもじゃないけど、悠長に受験勉強をしている余裕はありません。

そして6月末に晴れて前期教育を終えると、今度は、各部隊に配属となります。

配属先によっては、それなりに自分の時間も取れるようになってくるのですが、それは例外中の例外と言ってもいいでしょう。

新しい配属先では、文字通り新しい業務を覚え込む日々が続きます。

そうして、気付いてみると8月のお盆休みになっています。

そこから勉強を始めたとしても、普段の業務の合間をぬいつつ勉強するわけですから、思うようにはかどりません。

ではどうすればいいのか。

その答えは

「入隊前に勉強を終わらせる」

これ以外に答えはありません。

前期教育期間中は、現状維持できるだけの最小限の時間を何とかキープして、勉強を続けていく。

そして、部隊に配属されたら、さらに時間を確保して問題を解くようにする。

そうしないと、どうなるか。

そうしないと、10年後には、受けたくもない面接のレクチャーを、受けなければいけない状況があなたを待っている・・・

かもしれません。

本気で生涯を自衛官として過ごしたいと望むのであれば、これからの4ヶ月の過ごし方が、今後を左右する期間となります。

ものは考えようです。

自衛官候補生の採用通知を片手に遊んで暮らしても、4ヶ月。

将来の自分に投資する時間を過ごしても4ヶ月。

10年後のあなたの処遇は、今から入隊前までの、まさにこの時期に決まるのかもしれません。

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